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【CIAが頼る情報源】ジム・リカーズによる"未来"の経済解説

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CIA、ホワイトハウス、国防総省に対して助言を行ってきた地政学の専門家ジム・リカーズが、独自の視点から経済・金融の動向を解説。今後世界がどう動くのか?どんな投資チャンスが現れるの…
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11/7早朝 【ジム・リカーズ速報】トランプ当選を受けて...今後の政策と市場への影響

こちらの記事は、日本時間11月7日(木)の朝6時頃にYouTubeで配信された、ジム・リカーズ氏のLIVE動画を基に、『パラダイム・レポート』日本編集部が内容をまとめたものです。 ぜひ、最後までご覧ください。 【大手メディアの選挙予測】 さて、選挙直前まで日本の大手メディアでは、 「民主党のカマラ・ハリス候補が共和党ドナルド・トランプ候補に勝利する」といった報道が多く見受けられました。 しかし、結果は、トランプ氏の圧勝。 メディアはこぞって「何が起きているのか」とい

【ジム・リカーズによる5トピック最新分析】

今回このレポートでは、2024年第3四半期に取り上げてきた主要トピックを振り返る。 『パラダイム・レポート』の大切なご購読者であるあなたには、今知っておくべき5つのテーマについて、世の中の流れを把握しておいていただきたい。 トピック1:BRICS通貨の進展まず初めに、アメリカ大統領選挙、ウクライナ戦争、ガザ戦争に多くの注目が集まる中、長期的にはそれ以上に重要なトピックが見逃されている。 それは、新たなBRICS通貨の台頭と国際金融システムにおける潜在的な役割である。直

イスラエル紛争の拡大が招くもの

From:ジム・リカーズ パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模な攻撃は、世界に衝撃を与えた。これまでのところ、約1500人の死亡が確認されている。その数は増える一方だろう。 現時点では判明している事は少ないが、イスラエルの情報網に大きな穴があった可能性がある。同国の情報網は優れていると知られているだけに、このこと自体にも驚きを覚える。 裏を返せば、ハマスは独自の徹底した情報管理により、綿密に計画した攻撃を事前に悟られずに実行でき

いつ来るか?”現金がなくなる日”

From:ジム・リカーズ 私が現金に対する戦いやキャッシュレス社会の脅威について話すと、大げさだと感じる人や、真剣に受け止めてくれない人がいる。 私は決して大げさに言っているわけではない。その脅威は存在し、拡大しつつあり、悪化の一途をたどっている。オーストラリアを見ればわかるだろう。米国との類似点が多い、欧米型の民主主義国家だ。 現金に対する戦いの行方は、米国人へ警告を与えてくれている。 今年3月、オーストラリアの4大銀行のうちの一行が、複数の店舗において現金の入出金

インフレはすぐにデフレに転じるか?

From:ジム・リカーズ このままインフレが続くのか、それともディスインフレ、場合によってはデフレに向かうのか? これは今日の経済学で最も重要な問題だろう。 これは競合するシナリオの問題ではない。この問いは、現代経済学(いわゆるケインズ派ニュー・コンセンサス)と経済予測に使われるモデルの核心に関わる。 実のところ、この問題は経済学全般の核心に関わるものであり、なぜ多くの予測が大きく外れるのかを説明するのに役立つ。 インフレの話は単純明快だ。米国のインフレは2021年

近未来の米国

From:ジム・リカーズ これまで中央銀行のデジタル通貨(CBDC)が個人の自由にもたらす危険性について繰り返し警告してきた。   政府があなたの取引をすべて監視できるようになる。 つまり基本的に監視国家になり得ると警告してきた。   社会的信用システムが構築され、銃の購入、間違った政党への寄付、未承認の文献の購入など、承認されていない活動に従事する人々を政府が罰することができるようになる。   政府は、何かを購入した時点で物理的な居場所まで把握するようになるのだ。   人

米国『中央銀行デジタル通貨』は暗号資産をねじ伏せるのか

From:ジム・リカーズ 中央銀行デジタル通貨(CBDC)について、これまで何度も話をしてきた。 その米国ドル版を私は「バイデン・バックス(ドル札)」と呼んでいる。CBDCは大いなる脅威である。 デジタル通貨(だが暗号資産では無い)。つまりプログラミングすることが可能なのだ。財務省とFRBはあなたの購入したもの、政治的な関わり、信仰宗教などを追跡できる。米国の敵、または極端なドナルド・トランプ崇拝者かもしれないと、監視の目を光らせるのだ。 バイデン・バックスによって、

「米ドルが使われなくなる日」

From:ジム・リカーズ 2023年8月22日、今日から約2.5カ月後には、1971年以来金融史上最も重要な進展が発表されるだろう。新しい国際通貨が登場する予定だ。 この新通貨は、米ドルの世界的な地位をチャレンジし、決済通貨・基軸通貨としての米ドルを置き換える程の潜在力を持つものである。 そしてわずか数年で、米ドルを主役の座から下ろす可能性を秘めている。 この様なイベントは前例がなく、世界はこの地政学的な衝撃に対応する準備ができていない。この「通貨ショック」はBRIC

AIは悪者の手にわたった。フェイク画像で株価暴落?

From:ジム・リカーズ ChatGPTと人工知能(AI)が話題だ。   実際AIとGPTの組み合わせは、今日の株式市場に好パフォーマンスをもたらすほぼ唯一の原動力となっている。   AI/GPTの高度な機能を備えた少数の企業(マイクロソフト、エヌビディア、グーグル、アップル、その他数社)は急騰。理由には、新しいテクノロジーによってもたらされる利益と生産性への期待が挙げられる。   もしAI/GPT関連銘柄を株式市場の指標から外した場合、残りの銘柄では年初来で下落するだろ

資産を閉じ込める「お金の牢獄」…その脅威から逃れる方法とは?

From:ジム・リカーズ 「バイデン・バックス」。 これは現在、政府が準備している中央銀行デジタル通貨(CBDC)を指す私独自の言葉である。 実はこのバイデンバックスが、昨今の銀行危機に深く関係している。今日はその関係性についてお伝えする。 銀行破綻の本質口座がCBDCであろうと普通の預金預金であろうと、それほど大きな違いはない。今日の銀行の危機は、行動学的な観点からは1930年代と全く同じである。 その根本原因は、自信の喪失、取り残される恐怖、噂、口コミなど人間の

クジラ、イルカ、鳥類を死に至らす"クリーン・エネルギー"…これが地球に優しい技術なのか?

From:ジム・リカーズ 今、話題のクリーンエネルギー。 気候変動主義者は、風力発電や太陽光発電、電気自動車(EV)が、石油や天然ガスに代わる技術だと主張している。 だが、あなたは知っているだろうか? 世界各国が必死に推し進めているクリーンエネルギーが今、環境破壊を起こしていることを… 例えば風力発電は、莫大な数のクジラ、ネズミイルカ、鳥類を死に至らす。実際、ニューヨークポストは「風力発電所が増える中、クジラの死が急増している」と報じた。 この記事の中で、エネルギ

【中国・ロシア・米国によるポーカーゲーム】"絶好のカモ"になっているのは…?

From:ジム・リカーズ ウクライナがロシアとの戦争で苦戦を強いられていることは、これまで何度も情報を発信してきた。多くの米国人がロシアの大敗を信じているのも無理はない。米英メディアによる誤情報が氾濫しているのだから。 しかし、事実は異なる。 20万人以上のウクライナ軍戦死者の墓標は、まるで母国の劣勢を象徴しているようである。ウクライナは多くの優秀な人材を失った。初歩的な訓練しか受けていない新兵を前線に送り込んでいる。彼らの多くは数日しか持ちこたえられないだろう。 一

金融危機は繰り返さないが、サイクルを作る。

From:ジム・リカーズ 今日の銀行危機を広い視野から見てみよう。金融システムのダイナミクスを理解し、危機がどの程度続くか、どの程度の破壊力を持つかを推定する手がかりとなるはずだ。 まずは、不況と金融危機を区別しよう。両者は異なる事象だ。 不況と金融危機は別不況はビジネスサイクルの一部である。金融引き締め、失業率の上昇、企業の倒産、在庫処分、工業生産高の減少、GDPの減少などが重なり合った状態だ。 ここ数十年では、1973年、1980年、1981年、1990年、200

米国は日本を追うように「失われた10年」に突入し、資産バブルを迎えるのか?

From:ジム・リカーズ 株式市場は今、非常に不安定な状態にある。激しい変動から見えてくるのは、連邦準備制度理事会(FRB)や他の主流アナリストが使っている景気情勢を読むためのモデルは、不適切だということだ。 FRBは市場についての多くの推測を立てている。例えば、市場は常に効率的であるなど。しかし、推測は間違っている。現在の不安定な状況下では、前日終値と当日始値に大きな隙間ができる。これは、夜間の間に売り注文が殺到したり、海外市場の相場が大きく上昇したりするのが理由だ。「