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【CIAが頼る情報源】ジム・リカーズによる"未来"の経済解説

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CIA、ホワイトハウス、国防総省に対して助言を行ってきた地政学の専門家ジム・リカーズが、独自の視点から経済・金融の動向を解説。今後世界がどう動くのか?どんな投資チャンスが現れるの…
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#ロシア

【ジム・リカーズによる5トピック最新分析】

今回このレポートでは、2024年第3四半期に取り上げてきた主要トピックを振り返る。 『パラダイム・レポート』の大切なご購読者であるあなたには、今知っておくべき5つのテーマについて、世の中の流れを把握しておいていただきたい。 トピック1:BRICS通貨の進展まず初めに、アメリカ大統領選挙、ウクライナ戦争、ガザ戦争に多くの注目が集まる中、長期的にはそれ以上に重要なトピックが見逃されている。 それは、新たなBRICS通貨の台頭と国際金融システムにおける潜在的な役割である。直

近未来の米国

From:ジム・リカーズ これまで中央銀行のデジタル通貨(CBDC)が個人の自由にもたらす危険性について繰り返し警告してきた。   政府があなたの取引をすべて監視できるようになる。 つまり基本的に監視国家になり得ると警告してきた。   社会的信用システムが構築され、銃の購入、間違った政党への寄付、未承認の文献の購入など、承認されていない活動に従事する人々を政府が罰することができるようになる。   政府は、何かを購入した時点で物理的な居場所まで把握するようになるのだ。   人

米国『中央銀行デジタル通貨』は暗号資産をねじ伏せるのか

From:ジム・リカーズ 中央銀行デジタル通貨(CBDC)について、これまで何度も話をしてきた。 その米国ドル版を私は「バイデン・バックス(ドル札)」と呼んでいる。CBDCは大いなる脅威である。 デジタル通貨(だが暗号資産では無い)。つまりプログラミングすることが可能なのだ。財務省とFRBはあなたの購入したもの、政治的な関わり、信仰宗教などを追跡できる。米国の敵、または極端なドナルド・トランプ崇拝者かもしれないと、監視の目を光らせるのだ。 バイデン・バックスによって、

「米ドルが使われなくなる日」

From:ジム・リカーズ 2023年8月22日、今日から約2.5カ月後には、1971年以来金融史上最も重要な進展が発表されるだろう。新しい国際通貨が登場する予定だ。 この新通貨は、米ドルの世界的な地位をチャレンジし、決済通貨・基軸通貨としての米ドルを置き換える程の潜在力を持つものである。 そしてわずか数年で、米ドルを主役の座から下ろす可能性を秘めている。 この様なイベントは前例がなく、世界はこの地政学的な衝撃に対応する準備ができていない。この「通貨ショック」はBRIC

【中国・ロシア・米国によるポーカーゲーム】"絶好のカモ"になっているのは…?

From:ジム・リカーズ ウクライナがロシアとの戦争で苦戦を強いられていることは、これまで何度も情報を発信してきた。多くの米国人がロシアの大敗を信じているのも無理はない。米英メディアによる誤情報が氾濫しているのだから。 しかし、事実は異なる。 20万人以上のウクライナ軍戦死者の墓標は、まるで母国の劣勢を象徴しているようである。ウクライナは多くの優秀な人材を失った。初歩的な訓練しか受けていない新兵を前線に送り込んでいる。彼らの多くは数日しか持ちこたえられないだろう。 一

ペンタゴンの嘘がおよそ100年ぶりの米国-ロシア抗争を示唆している

From:ジム・リカーズ 3月後半の記事の見出しは、世界的な銀行危機の話題で占められた。 シルバーゲート銀行、シリコンバレー銀行(SVB)、シグネチャー銀行が相次いで破綻。ファースト・リパブリック銀行とクレディ・スイスも救済措置が必要であった。今後、さらに多くの銀行が破綻するのは間違いないだろう。 しかし、銀行危機は注目すべきニュースの1つに過ぎない。 それよりもさらに重要なニュースとして、ウクライナ戦争が挙げられる。軍事侵攻は2年目に突入。着実に第三次世界大戦と核に

【分析】プーチンは戦争を望んでいなかった

From:ジム・リカーズ 地政学は世界経済の先行きを占う上で大きな役割を果たす。しかし、より重要なのは、今日、私たちは「地経学」を通して世界を見なければならないということだ。 「地経学」とは何か。 これは地政学(geopolitics)と経済学(economics)の合成語である。これらの2つの学問が密接に関わっていると聞いても驚きはないかもしれない。 戦争は地政学的なものであり、主に経済力によって勝敗が決まることが多い。経済学と世界戦略は常に絡み合ってきたのだ。

最大の敗者はアメリカか?ウクライナ戦争の恐るべき結末

From:ジム・リカーズ メディアの報道はどれも真実ではない別の記事では地政学的な観点から、今最も複雑で大きなトピックである中国を取り上げた。 今日は、それよりも圧倒的に憂慮すべきトピックを取り上げる。それが、ウクライナ戦争とその拡大による危険性である。 私は、米国や英国のマスメディアが報じないウクライナ戦争の側面について、何度も記事を書いてきた。 ニューヨークタイムズやワシントンポストなど米国の報道機関は、ロシアの計画がいかに失敗したか?ウクライナ軍がドンバスでいか

第三次世界大戦はもう始まっている

From:ジム・リカーズ 第三次世界大戦はすでに始まっているのか?これは重大な疑問であり、投資家は真剣に検討する必要がある。 ウクライナ戦争が制御不能になり、第三次世界大戦に発展する可能性があると警告するアナリストやコメンテーターが相次いでいる。 その一つには、戦術核兵器が投入され、核戦争にエスカレートする可能性がある、というものがある。多くの人は、ウクライナでの作戦が失敗したことに絶望し、核攻撃を行うのはロシアだと指摘しているのだ。 しかし実は、その反対である。