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クリーンエネルギーの"3つの嘘"をあなたは見破れますか?

From チャールズ・ミズラヒ

7年連続で全米No.1。世界トップの投資銀行が頼る情報源

株式市場で40年以上のキャリアを持つ投資のエキスパート。23歳の時に自身の資産運用会社を立ち上げると、7年連続で全米No.1のリターンを出すことに成功。その手腕は瞬く間に知られることとなり、ゴールドマン・サックスやJPモルガン、クレディスイスなど世界トップの金融機関から資産運用を任されるように。また、35歳の時にはコモディティ・トレーダーとしても全米No.1のリターンを出した実績を持つ。2011年には、当時メディアから「今後株価が上がることはない」と酷評されたAppleとMicrosoftを推奨。それぞれ1,300%以上のリターンをもたらすこととなった。彼の洞察はNewYork Times、Barrons、Wall Street Journalをはじめ多数の経済・金融メディアで取り上げられている。また、彼が執筆するニュースレターは7万人の顧客に購読されており、その中にはメリル・リンチ、モルガン・スタンレー、JP・モルガンなど世界トップの投資銀行も含まれる。

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あなたはいくつの「嘘」を見破れる?

あなたはこれらの真実を知っているだろうか?

多くの人はメディアの報道を鵜呑みにするが…それは実態と大きくかけ離れていることが多々ある。例えば、これらはその一例だ。

これが真実である。そしてクリーンエネルギーに関する"嘘"はこれだけではない。

再生可能?クリーン?…どれも妄想だ

クリーンエネルギーはアメリカのエネルギー需要のわずか12%しか提供していない。そして、クリーンなエネルギーはそれほど地球に優しくはない。

実際、ハーバード大学の研究によると、ソーラーパネルは、わずか30年の間に7,800万トンもの有害廃棄物を発生させるそうだ。また、大型風力発電所は地球温暖化の抑制に役立つどころか、むしろ促進させる。

太陽光発電の暗黒面(出典:Harvard Business review)

「再生可能」「クリーン」「グリーン」......どんな呼び方であれ、このエネルギーに関する主張はフェイクばかりなのだ。

かくいう私も、この嘘にまんまと引っかかってしまった経験がある。2021年6月には、ガソリンエンジンのボルボを下取りに出し、テスラのシリーズ3を購入したし、2022年11月には2台目のボルボを下取りに出し、テスラ・シリーズYを購入した。

私はクリーンエネルギーに心酔し、化石燃料を車に給油していないことに誇りを感じていたのである。地球をより美しく綺麗な状態で子供や孫に残すために、自分の役割を果たせていると感じていたのだ。

しかしこの1年、どこか納得がいかない感覚があり、自分で深く調べるようになった。この分野の専門家に連絡を取り、業界誌を読み、データを注意深く分析してみたのだ。

そして、「政府が言っていること」と「現実」が大きくかけ離れていることに気付いた。今日はそのエネルギーに関する真実と、そこから利益を狙う簡単な方法についてお話しする。

クリーンエネルギーの"重すぎる代償"

クリーンエネルギーが環境に与える本当の影響とは...

  • ソーラーパネルが捨てられると、大量の有害廃棄物が発生する

  • 大規模な風力発電所は、地球の表面温度を下げるどころか上昇させる

  • ソーラーパネルは、1kWhあたり約50gのCO2を大気中に排出する。

つまり、クリーンなエネルギーは、それほどクリーンでも環境に良いわけでもない。現在のEV用バッテリーに関しても、膨大な量の資源を必要としている。

現在のEVバッテリー1台分の総原料採取量:50万ポンド

では、これらの原料の採掘は誰が行っているのか?

子どもの奴隷だ。

ハーバード大学の研究によると、世界のコバルトの約75%はコンゴで採掘されている。そして、その多くは農民や子供たちが"限りなく低い条件"で採掘しているのだ。

コンゴ民主共和国では、約4万人の子供が鉱山で1日12時間も働いている。これらの子供は狭いトンネルで重い石を運んで1日を過ごすことになる。

コンゴ民主共和国のコバルト鉱山における児童労働を暴露(出典:Anadolu Agency)

これが「クリーンエネルギー」の代償なのだ。

世界最大の国際人権NGOであるアムネスティ・インターナショナルは、その実態をこう表現している。

「最先端の技術を売り込む姿は、石ころを運ぶ子供達とはまるで対照的だ」

アムネスティ・インターナショナル

化石燃料によって運ばれる資源

さらに採掘された後、どうやってこれらの資源を運ぶのか?

化石燃料で走る巨大なトラックだ。このトラックは16気筒のディーゼルエンジンを搭載している。風力や太陽光を燃料とするわけでも、妖精の力で動いているわけでもない。

そしてトラック1台あたり、年間235,000ガロン(約107万リットル)もの化石燃料を消費することになる。つまり現在のEV(電気自動車)では、そのバッテリーの原料を掘り起こすために、年間423台の乗用車と同じ量の燃料を消費することになるのだ。これでは本末転倒である。

巻き起こる「石油戦争」

「先週の記事」でも取り上げたように、アメリカがエネルギー面で自立したのは2018年のことである。 石油や天然ガスを供給するために、OPEC(石油輸出国機構)やロシアなどの敵対国を必要としなくなったのだ。

しかし、2021年1月、バイデン氏が大統領になった途端、すべてが変わってしまった。彼はアメリカの石油、天然ガス、石炭の使用を終わらせることを望んでいたのだ。事実、2019年7月に彼はこう話している。

「私たちなら確実に化石燃料を撤廃できる。化石燃料産業への補助金はもういらないし、沖合も含めてこれ以上掘削をしない。以上だ」

そして2021年1月21日、彼はその言葉をすぐに実行。大統領府での最初の行動の1つは、化石燃料への補助金を廃止するよう連邦機関に指示する大統領令に署名したことである。

その後も彼は石油産業を制限する規制を次々に導入。連邦所有地と沖合海域での新しい石油とガスのリース契約、掘削許可を停止し、キーストーンXLパイプラインの許可を取り下げ、化石燃料への補助金を廃止するよう指示をした。

その結果、世界はどう変わったか…?


政府の調査によると、15年の努力と何十億ドルもの資金を費やした結果、クリーンエネルギーはアメリカのエネルギー需要のわずか12%しか供給していない。残りの84%は?と言うと、化石燃料のままである。

世界の輸送はどうなっているか?いまだに石油が大部分を占めている。

世界の交通機関の97%近くが石油を動力源としている

世界のエネルギーのうち、クリーンエネルギーは3%未満である。20年間、何兆ドルもの補助金を投入したにも関わらずだ。

私たちは現実を直視しなければならない。クリーンエネルギーはまだ思い描くレベルには到達していないのだ。その証拠に、つい先日の一般教書演説で、バイデン大統領は、こう語った。

「少なくともあと10年は、石油とガスが必要だ」

そして、化石燃料に対するバイデン大統領の攻撃は弱まりつつある。アラスカでの新たな掘削の話、カリフォルニアでのフラッキング禁止令の覆し、新しい石油パイプラインの建設に賛成する話など、その兆候は様々なところで見られる。

私はこの1年間、世界がどこに向かっているのか?を考えてきたが…結論、化石燃料には長い道のりが待っているだろう。実際、現在の消費量とインドやその他の発展途上国の人口増加に基づくと、石油生産量は2040年まで増加し続けるという試算もある。

だから私は、長期的に石油と天然ガスをポジティブに捉えている。覚えておいてほしいのは、来週、来月、来年に石油の価格がどうなるかは、分からないということだ。しかし、需要と供給の単純な法則に基づけば、石油と天然ガスの価格は、5年後、そして10年後に大きく上昇すると確信している。

今後10年間は、エネルギーの強気トレンドに注目しておくと良いだろう。特に、最大のエネルギーETFであるエネルギーセレクトセクターSPDRファンド (NYSE: XLE)は注目に値する。

このETFは、エクソンモービル、シェブロン、シュルンベルジェなどの世界最大のエネルギー企業だけでなく、その他23の企業を含んでいる。そして、これらの企業の100%が米国に位置しているのだ。

株式市場全体と比較すると、2022年のパフォーマンスは素晴らしいものであった。

XLEとS&P500の2022年のパフォーマンス

原油価格の上昇は、今後も衰えることがないだろう。昨年の化石価格の上昇は始まりに過ぎず、今後も着実な上昇が期待できる。引き続きこのトレンドを活用する方法についてお伝えしていく。お楽しみに。

P.S.

「膨大な量の資源が必要」ということ以外にも、現在のEV用バッテリーは多くの課題を抱えている。例えば…

・値段が高い(バッテリーがEV価格の半分を占めていることもあります)
・充電が長い(満充電に12時間かかるものもあります)
・火災のリスクがある(しかも消火が著しく難しい)
・長く走れない(1回の充電で東京ー大阪間の片道だけしか走れないこともあります)
・大きすぎる(例えば、日産リーフe+のバッテリー重量は440 kg。従来のエンジン車だと50kgほどです)

など、欠点を上げ出したらキリがない。一向にEVが普及しない理由がまさにここにあるのだ。

しかし今、ある小さな企業が、これらの問題を解決するイノベーションを起こそうとしている。この企業の"革新的なバッテリー"によって、EVは急速に普及していくかもしれない。

詳しくはこちらの動画で解説しているので、ぜひご覧いただきたい。

P.P.S

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