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ウォーレン・バフェット、レイ・ダリオ…世界の名だたる大富豪が今、注目する投資先

From チャールズ・ミズラヒ

株式市場で40年以上のキャリアを持つ投資のエキスパート。23歳の時に自身の資産運用会社を立ち上げると、7年連続で全米No.1のリターンを出すことに成功。その手腕は瞬く間に知られることとなり、ゴールドマン・サックスやJPモルガン、クレディスイスなど世界トップの金融機関から資産運用を任されるように。また、35歳の時にはコモディティ・トレーダーとしても全米No.1のリターンを出した実績を持つ。2011年には、当時メディアから「今後株価が上がることはない」と酷評されたAppleとMicrosoftを推奨。それぞれ1,300%以上のリターンをもたらすこととなった。彼の洞察はNewYork Times、Barrons、Wall Street Journalをはじめ多数の経済・金融メディアで取り上げられている。また、彼が執筆するニュースレターは7万人の顧客に購読されており、その中にはメリル・リンチ、モルガン・スタンレー、JP・モルガンなど世界トップの投資銀行も含まれる。

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これは政府の典型的なやり口だ。

彼らは大きな数字と予測を披露し、理想的な未来が訪れると約束する。しかし、常に国民が負担する実際のコストを過小評価している。

それは、2022年の 「インフレ抑制法」でも言えることだ。2022年8月、バイデン大統領は725ページに及ぶこの法律に署名した。これは、グリーンエネルギーと気候変動に関して議会がとった最も重要な行動の一つである。

出典:JETRO

議会予算局(CBO)は、この法案には3,910億ドルのコストがかかると見積もった。しかし、ゴールドマン・サックスの調査によれば、実際にはその約3倍、1兆2,000億ドルもの費用がかかることになる。

「ゴールドマン・サックスはクリーンエネルギー法が1.2兆ドルの費用がかかると見ている
(出典:Bloomberg)

例えば、これらのコストを増税、(あるいはエネルギー費)によって賄う必要がある。

  • 電気自動車(EV)のために3,790億ドル以上。

  • グリーンエネルギーのために1,560億ドル以上。

  • 再生可能な電力生産のために820億ドル以上。

つまり、この新しい法律は、今後10年間で、議会予算局が見積もったよりも数百億から数千億円多く、国民に負担をかける可能性があるということだ。

そして何より重要なのは、グリーンエネルギーがこの法律の後押しを受ける一方で、石油・ガス産業に対する支出は減るということである。これは長期的に大きな問題だ。

バイデン「少なくとも今後10年は石油が必要だ…」

バイデン大統領は、グリーンエネルギーの将来性について、アメリカ国民に訴えかけてきた。何度も「化石燃料は廃れつつある」と叫んできたのだ。

しかし彼は、「我々が化石燃料無しでは生きていけないということ」を認識している。少なくとも今後10年間は石油とガスが必要であることを認めているのだ。実際、つい先日の一般教書演説でも、このように語っている。

「少なくともあと10年は...そしてそれ以降も石油とガスが必要である」

さらに、エネルギー情報局もまた「2050年になっても石油が最大のエネルギー源である」と述べている。

エネルギー情報局(EIA)は2050年までは、石油と液体燃料が最重要エネルギー源であると予測
(出典:Energy Information Administration)

そして、政府が「化石燃料は死ぬ」と叫んでいるのとは対照的に…世界の大富豪たちは、石油とガスへの投資を加速させているのだ。

石油・ガス産業に投資する大富豪たち


2022年、政府がグリーンエネルギー政策の宣伝に忙しい中…世界一の投資家ウォーレン・バフェットは大手石油会社への投資を加速させていた。

シェブロン(CVX)とオクシデンタル・ペトロリアム(OXY)に合計450億ドル(約5兆8,500億円)を投資。ここ数年で最大の投資のひとつだ。(1ドル=130円で計算)

(出典:ETEnergyworld)

さらに最近、370万株を追加購入。持ち株比率は23.6%に。

バフェットだけではない。カール・アイカーン、デビッド・テッパー、レイ・ダリオなど名だたる投資家たちも、石油企業に投資しているのだ。

例えば、「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれるレイ・ダリオは、石油株を大幅に買い増している。2021年末から昨年にかけて、シェブロン株は約85倍に増加。エクソンモービル(XOM)についても約175倍に増加している。

そして私も、今後数年、いや数十年の期間において、石油は強気相場に入ると考えている。

バイデン大統領は今、化石燃料産業を潰すという約束を忘れ、カリフォルニア、アラスカ、テキサス沖で大規模な石油プロジェクトを強行した。

バイデンはアラスカの石油プロジェクトを承認
(出典:AP News)

一方、OPECは日量200万バレルの減産に踏み切っている。

出典:JETRO

こうした動きはアメリカの主要な石油企業にとっては追い風となるだろう。もちろん、来週、来月、来年に石油の価格がどうなるかは分からない。

しかし、需要と供給の単純な法則に基づけば、石油と天然ガスの価格は、5年後、そして10年後に大きく上昇すると期待している。是非とも石油関連企業に注目してみていただきたい。

P.S.

もしあなたが、私と同様、石油産業が強気相場に入るとお考えなら…こちらをご覧いただきたい。私が今、「買い」と分析する石油企業とそのフォロー情報についてご案内している。

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(※アルファ・インベスター創刊記念号の29ページでご紹介しています)

P.P.S

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