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市場規模102兆円の投資チャンス?

From:イアン・キング

Apple、テスラ、ビットコインの上昇を予測した投資のエキスパート:イアン・キング

株式市場で20年以上のキャリアを持つ投資のエキスパート。大学生のときにメリルリンチ(当時、米国三大投資銀行)でキャリアをスタート。その後、当時ウォール街の王と言われたソロモンブラザーズ、米国6大銀行のシティグループで着実に投資家としての力をつけた。
2008年。リーマンショックで株式市場が大暴落する中、彼が立ち上げたファンドは339%という驚異的なリターンを達成。彼の優れた分析力と将来を見通す力は注目されて、Forbes、Fox Business News、Yahoo Financeなど、米国では有名な経済・金融メディアに多数取り上げられている。AI、5G、自動運転、IoT、EV(電気自動車)、再生可能エネルギーなど、最先端のテクノロジーを持ち、大きな株価上昇が期待できる銘柄を発掘することに定評がある。
さらに世界最大の金融教育プラットフォーム、investopediaが運営するインベスト・アカデミーでは暗号資産の講師も務めており、暗号資産取引のエキスパートでもある。彼が執筆するニュースレターは創刊後4年間で全世界119カ国、およそ12万人の顧客に購読されており、その中にはゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JP・モルガンなどの有名企業のアドバイザーも含まれる。

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私のカルマンギア

これは自動車メーカーであるドイツのフォルクスワーゲンが発売した「カルマンギア」という車種の一つ。

カルマンギアは発売当時から人気を集め、1949年から現在に至るまで累計台数が330万台に到達している。

そして、私の愛用していた車でもある。

とてもお気に入りの車だったのだが、私の一番の思い出は「とても苦いもの」だった…

それは、私のカルマンギアが故障してしまったときのこと。

修理しようにも、なかなか交換部品が見つからずドイツから部品を取り寄せる必要があったのだ。

そして、部品が届くまでには数週間もかかってしまった…

その間、私のカルマンギアはもはや“置物”状態。

自動車や機械には様々な部品が使われており、一部が欠けてしまうだけでも、使い物にならないことがある。

そのため、故障したときはとても不便なものだ…

また、故障したときだけではない。

新しく創り出す際にも、「一部の部品が足りないだけ」で本体を生産できないといった問題も発生してしまう。

そして、今、まさに世界中でそのようなことが起こっているのだ。

この“ある部品”が足りないことで、経済が停滞する可能性がある、とまで言われている。

実際、世界中でも対策が取られており…

●米国政府はこの問題を解決するために770億ドルに資金を投資
●中国政府は1,700億ドルを投資する見込み
●韓国は今後5年間で5,000億以上の投資を実施予定

このように、世界中の政府が、
この問題を解決するために大金を投じているのだ。

では、この“ある部品”とは一体何なのか?

“ある部品”が世界経済を停滞させる?

この部品は、自動車、冷蔵庫、スマートフォン、コンピューター、など
ほぼ全ての電子機器に使用されている。

ある人にとっては、空気や水と同じぐらい大切かもしれない。

では、一体何なのかというと…

半導体チップだ。

あなたも世界中で半導体不足が起こっていることをニュースなどで聞いたことがあるだろう。

しかし、この不足がどれほど壊滅的なものになっているのか、あなたは気付いていないかもしれない。

というのも、半導体の生産発注が行われてから、実際にモノが届くまでに、
およそ4ヶ月もの期間を要する時期があった。

そして、機関投資家向けに証券サービスを提供するサスケハナ・フィナンシャル・グループは、この半導体不足に対して、「危険地帯に達している」と警鐘を鳴らしている。

また、これを見てほしい。

 これは、半導体の生産発注がかけられてから、実際にモノが届くまで
どれくらいの期間を要したかを表した図。

これを見ると2021年頃から、その期間が極端に長くなっていることがわかる。

この遅延により、中には何十億という利益を失った企業があるのだ。

例えば、自動車メーカーのフォードは、半導体不足により昨年、約110万台の自動車生産を削減。

これにより、約25億ドルもの機会損失を出したと言われている。

また、自動車メーカーだけではない。

AppleのCFO(最高財務責任者)ルカ・マエストリは「供給の制約」により、収益が30億ドル~40 億ドル減少すると予想した。

そして、ドイツの総合電機メーカーシーメンスは、昨年8月に17億ユーロの損失を発表した。

これは、当時アナリストが予想していた3倍以上の数字だ。

このように、半導体不足により、世界中のメーカーの業績に影響が出た。

しかし、半導体業界に対して、それほど悲観的になる必要はないと私は考えている。

というのも、主要な半導体企業は、米国全土で新しいプロジェクトを急速に進めているからだ。

●インテルは、オハイオ州リッキング郡に半導体工業を建設するために200億ドルを費やす予定。

●テキサス州オースティン近郊にあるサムスンの180億ドル規模の新しい工場が、2023年後半までに稼働する予定。

●グローバルファウンドリーズはニューヨークの新しい工場に10億ドルを投資。

このように米国各地で、半導体大手企業が巨額の投資を実施している。

また、半導体のトレンドは長期的に見ると伸びていくことが期待できる。

なぜなら、半導体はAI(人工知能)、太陽光発電、EV(電気自動車)といった、今後、市場が拡大することが期待される分野に欠かせないものだからだ。

実際、半導体の市場規模は2022年から2030年までに毎年6.6%ずつ成長し、
約7,720億ドル(約102兆円)*にまで拡大すると予測されている。
*1ドル=133円換算

出所:PRECEDENCE RESEARCHのデータをもとにAPJ Mediaが作成

そして、半導体市場の成長は株式市場にも影響が出ている。

半導体企業の株価平均とも言えるSPDR S&P セミコンダクター ETFは過去5年間で3番目にパフォーマンスの良い上場投資信託であり、202%以上のリターンを記録している。

出所:Trading View


また、アメリカの資産運用会社PIMCOの
アナリストはこのように言っている。

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このセクターは今後2年間で15%から20%の範囲で収益を伸ばし、市場を大きく上回ると考えています。生産能力の不足により、価格が高止まりする一方で、徐々に改善していくと予想しています。
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現状、世界的に半導体不足が懸念されているが、
長期的に見ると、旺盛な需要に後押しされ
成長していくことが期待できる。

また、今後数年間で回復傾向に向かう可能性もあるため、
今が逆に投資チャンスと言えるかもしれない。

イアン・キング

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P.P.S

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