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【被害額1億円】ジェフ・ベゾスが犯したミス

From:チャールズ・ミズラヒ



株式市場で40年以上のキャリアを持つ投資のエキスパート。23歳の時に自身の資産運用会社を立ち上げると、7年連続で全米No.1のリターンを出すことに成功。その手腕は瞬く間に知られることとなり、ゴールドマン・サックスやJPモルガン、クレディスイスなど世界トップの金融機関から資産運用を任されるように。また、35歳の時にはコモディティ・トレーダーとしても全米No.1のリターンを出した実績を持つ。2011年には、当時メディアから「今後株価が上がることはない」と酷評されたAppleとMicrosoftを推奨。それぞれ1,300%以上のリターンをもたらすこととなった。彼の洞察はNewYork Times、Barrons、Wall Street Journalをはじめ多数の経済・金融メディアで取り上げられている。また、彼が執筆するニュースレターは7万人の顧客に購読されており、その中にはメリル・リンチ、モルガン・スタンレー、JP・モルガンなど世界トップの投資銀行も含まれる。

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Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏はかつて、「ある大きなミス」を犯した

出所:Business Inside

10年前に買収した企業が、約1億円もの損失を生み出そうとしているのだ…

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ワシントン・ポスト社は1877年に創立された老舗新聞社。

出所:wttw

同社の看板商品は、全米第3位に位置するワシントン・ポスト紙。

政治的ニュースに強みを持った同紙は瞬く間に世間に広がり、2004年には時価総額がおよそ90億ドルになるなど拡大を広げていた。

しかし、その後10年ほどの間で、新聞社を取り巻く環境は激変。

広告が紙ではなく、オンライン上へと移り変わったのだ。

それに伴い、広告による収益は激減。

同社も2006年から2012年までの間で収入は40%減少。

発行部数はピーク時のおよそ6割まで減少した。

そして、株価もピーク時の40%近くまで下落。


出所:Trading ViewをもとにFinancialダイレクト作成

当時CEOであった、ドナルド・グラハム氏はこんな言葉を残している。

「21世紀の新聞業界のあるべき姿が見えない」


広告収入と発行部数の激減が、かつて強力と言われていた新聞事業を壊滅させてしまったのだ。

そこでグラハム氏は、業績を回復させようと、さまざまな大手テック企業のCEOに買収を提案。

スティーブ・ジョブズ氏やビル・ゲイツ氏、マーク・ザッカーバーグ氏など、名だたる企業のCEOに相談をして回ったと言う。

そんな中、ある一人の男が、この買収話に興味を持った。

そう、ジェフ・ベゾス氏だ。

当時、ベゾス氏は、新聞ビジネスについては何も知らなかった。

しかし、インターネットに精通していること、財務的な支援ができることを踏まえ、このオファーを承諾。

2013年、同社をベゾス氏の資産の1%に当たる約2億5,000万ドルで買収した。 


出所:The Washington Post

ベゾス氏は21世紀の最も偉大なビジネスマンの一人と言えるだろう。

しかし、そんな彼が投資した同社は、未だ赤字から抜け出せていない。

今年は、約1億ドルの損失を出すと言われているほどだ。

Amazonを立ち上げ、地球上で最も価値のある企業のひとつに育て上げたトップ経営者が、なぜ新聞社一つを立て直すことができないのだろうか?

それは、ベゾス氏がある間違いを犯したからだ。

世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏は、次のように言っている。

「いくら優秀な経営者であろうと、経済状況が悪いと評判の事業には取り組むべきではない。仮に取り掛かったとしても、事業の評判は改善されることはない。」

ベゾス氏は今、それを目の当たりにしているだろう。

当時、詳しく知らないまま、新聞ビジネスに手を出してしまったことが間違いだったかもしれない。

おかげで、巨額の負債が降りかかってきている。

私は40年前に投資の世界に入ってまもなく、必死に泳ぎを学ぶよりも潮の流れに乗った方がずっと楽だということを学んだ。

業績が悪化している企業に投資をし、利益を上げることは非常に難しい。

対して、メガトレンドである企業に投資することは、手放しでゆったりとした川を下るようなものだ。

利益を出さないほうが難しい。

あなたも投資先を検討する際には、メガトレンドに乗れている企業か今一度確認してみてほしい。

~Financial ダイレクト編集部~
そんなミズラヒさんが「次に来る」と分析するメガトレンドと、そのトレンドのNo.1企業については、こちらの動画で話してくれています。
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