11/7早朝 【ジム・リカーズ速報】トランプ当選を受けて...今後の政策と市場への影響
こちらの記事は、日本時間11月7日(木)の朝6時頃にYouTubeで配信された、ジム・リカーズ氏のLIVE動画を基に、『パラダイム・レポート』日本編集部が内容をまとめたものです。
ぜひ、最後までご覧ください。
【大手メディアの選挙予測】
さて、選挙直前まで日本の大手メディアでは、
「民主党のカマラ・ハリス候補が共和党ドナルド・トランプ候補に勝利する」といった報道が多く見受けられました。
しかし、結果は、トランプ氏の圧勝。
メディアはこぞって「何が起きているのか」といった特集を組み始めています。
そんな中、CIAやホワイトハウス、国防総省など、アメリカ政府中枢で顧問を務めていたジム・リカーズ氏の予測は、トランプ氏当選だけでなく、その選挙人の数なども的中。(2024年11月7日早朝時点)
まずは、選挙前に配信した『パラダイム・レポート』11月号の内容をお伝えしつつ、彼がなぜトランプ当選を予測し、的中させられたのか。
その振り返りを見ていきましょう。
【ジム・リカーズの事前予測と選挙速報の比較】
では、選挙前のジムの予測(パラダイム・レポート11月号)と現状判明している選挙結果について比較していきます。
<直近11月号での予測>
大統領選:312対226でトランプの圧勝
上院選:共和党の勝利(54対46)
下院選:共和党の勝利(225対210)
<現状(11月7日12時ごろ)>
1.大統領選の速報:295対226でトランプ当確
集計が残る主な選挙区はアリゾナ州(11票)、ネバダ州(6票)
残りの17票が全て「トランプ勝利」となれば、選挙人票数の結果は312対226となり、ジムの予測はピタリ的中という結果に。
残りの情勢については日経の選挙速報サイトにて、2選挙区ともトランプ優勢となっています。
残りの上下院選についても…
2.上院予測:共和党の勝利(54対46)
→速報:共和党が過半数獲得(52対43 残り4議席)
3.下院予測:共和党の勝利(225対210)
→速報:共和党優勢(205対189 残り41議席)
もちろん、最後まで残りの議席がどちらに傾くかわかりません。
しかし、上院は共和党が過半数を占める結果に。こちらも予測は的中しています。下院についても、共和党優勢です。
さて、これらの状況を基に、下記の内容をご覧ください。
【LIVE配信されたジム・リカーズ速報のサマリー】
①2016年の時とは違う2024年のトランプ当選
まず、ジムは今回の選挙結果について「2025年のトランプ政権の立ち上げにおいて、2016年の時とはまったく異なる物語が展開されるだろう」と予測しています。
そのポイントは、人事の違いです。
「2016年の政権では不十分だった政権移行プロセスや人材選定が、2024年ではより計画的になっている」と分析。
このことから大きな変革が考えられるというのです。
特に今回は、このまま選挙結果が進めば、“トリプルレッド(大統領、上院、下院全て共和党)”になりますので、よりトランプ氏が思った通りの人事や政策を進めることが可能です。
ジム自身は、保守政治活動会議(CPAC)でのディナーなどで、新たな内閣の重要な人材(次の司法長官、財務長官、国務長官など)を紹介されたと言うため、より確度が高い情報でしょう。
日本の大手メディアではこれを「独裁者が誕生する」と危険視し始めていますね。
しかし、事実としてアメリカ国民が、2020年からの民主党政治に不満を抱えていたことは確かでしょう。
というのも、トランプ陣営は選挙人団(各州)の勝利だけでなく、一般投票でも勝利。共和党がこの一般投票で勝利したのは、2004年以来20年ぶりのことで、今回まで5回の選挙サイクルを経てのことになります。
そしてジムは、今後トランプ当選により、「個々の勝者と敗者が出てくる」と言います。
②【投資トレンドの転換】トランプ大統領で有利になる株式セクター
ここでは、経済セクター全体について少しだけご紹介します。もともと両候補者の政策が真反対であったため、この流れは顕著になるでしょう。
動画内で触れられたセクターとしては、
・トランプ政権で有利になる:エネルギー関連(オイル)セクター
今後、原油、天然ガスなどのエネルギーは、トランプ氏が掲げる規制緩和によって利益を得る可能性が高いと分析されています。
・トランプ政権で注意が必要:製薬業界
一方、注意すべきは製薬業界です。
LIVE配信内では、日本の厚労省のような役割を果たすアメリカ食品医薬品局(FDA)やアメリカ疾病予防管理センター(CDC)への改革に踏み込み、関連する企業はリスクを伴う展開になるかもしれないと分析されました。
ここでは簡単に触れられたのみで留まりましたが、今後ジムが発信する情報ではしっかりフォローされる予定です。
③ディープステート(既得権益)へのトランプ対策
もう一つ、注目すべきテーマとして、「ディープステートとトランプ氏の関係」についてがあります。
ここで示すディープステートとは、いわゆる陰謀論のようなものではなく、これまで実権を握ってきた人物らの「既得権益vsトランプ」という構造です。
ジムは、これまで発信してきた動画内で「ホワイトハウスやディープステートは、トランプが政権に戻ったときに備えて『トランプ対策』を行うために懸命に動いている」と述べてきました。
今回のLIVE配信で触れられていた、ホワイトハウス内の具体的な人物としては、オバマ政権時代からの関係者たち。バラク・オバマ氏や、ミシェル・オバマ氏、ヴァレリー・ジャレット氏、スーザン・ライス氏、エリック・ホルダー氏などが背後で糸を引いてきたと言います。
(動画内では2020年の異常な選挙表結果や、製薬業界の不可解な資金の動きについて触れていました)
これらの人物が、トランプ政権の政策実行を阻むため、2025年の新政権設立までの間、規制や方策を整える可能性があるとされています。
よって、今後の流れとしては、「1月20日まではトランプ政権は誕生しない」ため、動向には注意が必要です。
④トランプ陣営のこれからの動き(対外政策)
トランプ氏の対外政策として、顕著な動きが予想されるのは、
・パリ協定からの脱退
・USMCA(北米自由貿易協定の後継)の修正
・関税の強化
これらが挙げられています。
特に、関税の強化について、「トランプは、フォードやゼネラルモーターといった米国企業が所有する会社ではなく、中国企業が所有するメキシコの自動車メーカーを特定し、50%の関税をかける予定だ」と言います。
このような関税なしで輸出しようとする中国資本の動きに対し、さらなる規制強化が予想されると見込んでいます。
キーパーソンとしては、商務長官になる可能性があるロバート・ライトハイザー氏。彼はすでに米国通商代表部(USTR)の代表を務めた経験があります。さらに、これらの措置は大統領令で行うことができ、立法の必要がない点も考慮に入れる必要があります。
⑤鍵となる人材選定について
「今、トランプは自身のプランを再度実行できる機会が訪れている」
「誰がそれを行うのか?それはイーロン・マスクだ」
ジムは動画内で、このように述べていました。トランプ政権のキーパーソンの一人として、イーロン・マスク氏の関わりに注目しています。
実際、選挙戦の最終局面では、多額の支援や選挙演説の参加など、トランプ当選への後押しし、貢献したことは間違いないでしょう。
その経緯もあり、トランプ氏は勝利宣言の演説にてイーロン・マスクを絶賛しています。
また。イーロン・マスク氏は、Twitterを買収し、従業員の80%を削減したにもかかわらず、以前と同じようにまったく変わらないサービスを機能させたという実績があります。
ジムはこれらの内容について触れ、「彼が政府で効率的な方法を導入すれば、それは非常に大きな影響を与える」「これは前例のないことで、今までの政府にはできなかった」とジムは言います。
マスク氏が本格的に政権に関わることになれば、政府機関の効率化や大規模改革に貢献することになるかもしれません。
さらに他の人事面での注目ポイントは、ロバート・ケネディ・ジュニア(RFK Jr.)氏が政権に加わる可能性がある点です。
ラトニック氏(後述の政権移行チームのキーパーソン)は、メディア出演で、「RFK Jr.がHHS(アメリカ合衆国保健福祉省)の責任者に任命されるのではないか」との質問に対して、否定をしました。
しかし、トランプ氏はその翌日「HHSは小さい。RFKはすべてを担当する」と述べています。つまり、疾病対策センター(CDC)、国立衛生研究所(NIH)、食品医薬品局(FDA)など、このようなHHS全体を監督するホワイトハウスの特別職を与えると言ったようなものです。
ジムは、「RFK Jr.がMAGA*をMAHA*に変えようとしている」と言います。
これらの動きによって、米国ではかつてのタバコ広告のように、大手製薬会社の広告がテレビから消えることになるかもしれないと分析しています。
これらを指揮する政権移行チームも非常に重要で、ハワード・ラトニック氏(元キャンター・フィッツジェラルドのCEO)がその役割を担っているようです。彼は、かつてジムが政府証券の取引をしていた際、「最大の仲介者の一人だった」と言います。
他にも、リンダ・マクマホン氏(元中小企業庁(SBA:Small Business Administration)長官)がこのメンバーに参加しています。彼女はワールドレスリングフェデレーションの共同創設者で、億万長者であり、スタンフォード近郊のコネチカット出身です。
この2名、ハワード氏とリンダ氏が政権移行を担当しています。
これらを踏まえ、トランプ政権は2016年よりも優れた人材選定を行い、迅速に政策を実行するための体制を整える見込みです。
⑥私たち投資家にとって、「良いニュース」と「悪いニュース」
では、LIVE配信内の最後に触れられた、米国株投資家にとって良いニュースと悪いニュースについて。
良いニュースは、トランプ政権の政策がエネルギーや国内経済を活性化させる可能性が高いこと。
一方、悪いニュースとしては、ディープステートのトランプ対策や未解決の訴訟が、政策実行に影響を与える懸念があることだと言います。
また、「トランプ当選」でも「大統領になれない可能性」について、これから民主党が反乱条項を使用し、トランプ氏の票を不投票にする可能性についても触れています。
これについては、下院の議席がどうなるかが肝であり、まだわかりません。もし、共和党が下院を維持できれば、「この問題は解決するだろう」とジムは述べています。
〜【重要なお知らせ】日本の編集部より〜
さて、ジムからの最新の見解についていかがでしたでしょうか?
編集部もこれまで逐次、大統領選の動向を追っていましたが、今回ジムの分析の精度には目を見張るものがありました。
日本では特に、バイデン氏撤退後、「ハリス優勢」の偏向報道が多かったですが、米国現地の徹底したリサーチ情報を基に、世の中の流れを的確に捉えたジムからの情報は、最後までブレませんでした。
結果的に「信頼性が高いものだった」と証明されたように感じています。
今後の流れとしては、さらに具体的な投資情報について、銘柄の分析まで含め、レポートを提供予定です。
日本でジムからの最新情報を受け取れる『パラダイム・レポート』の詳細については、こちらのページからご覧ください。