テスラが新たな〇〇の覇者になる?(EVではありません)
From:イアン・キング
『テスラが自動車業界全体を独占してしまうかもしれない。』
このニュースを見て、私はそう感じた。
このニュースは、テスラが、他の自動車メーカーに完全自動運転技術(FSD)のソフトウェアのライセンスを提供することを発表したものである。
つまり、テスラが単なる車の製造業者から、一歩進んだソフトウェア提供業者へと変貌を遂げる可能性を示している。
テスラの開発する”完全自動運転技術(FSD)”のソフトウェアの商用化が進むことによって、テスラは更なるビジネスモデルを構築するだろう。
このテスラの提供するFSDは全部で5段階ある自動運転のレベルの中でも最も上位に位置するものである。
このレベル5では、人間が一切運転に関与する必要がなくなると言われている。
このようなテスラの開発するFSDを導入する他の自動車メーカーが増えることで、自動運転のソフトウェア市場において、テスラのソフトウェアが大きく普及することが予想される。
多くの自動車メーカーがソフトウェアをテスラに依存せざるを得なくなる。
これによって、テスラは自動車業界を革新するゲームチェンジャーになる可能性があるのだ。
テスラが自動車業界を独占するかもしれないと思ったのはこれだけではない。
テスラは'リチウムの精製事業'にも乗り出しているのだ。
電気自動車(EV)には、車両の動力源でもあるリチウムイオンバッテリーが必要であり、その製造にはリチウムが欠かせない。
そして、電気自動車(EV)市場は世界中で急速に拡大している。
実際、米国では電気自動車(EV)販売は加速度的に増加している。
フィナンシャル・タイムズによると、電気自動車(EV)は最初の100万台の販売には8年かかっていた。
しかし、それに続く200万台は約32ヶ月、300万台は15ヶ月と指数関数的なスピードで成長している。
つまり、同じ期間でも、より多くの電気自動車(EV)が生産されることになってきているということである。
スピードがさらに加速度的に早くなることに伴い、更に市場規模が拡大する可能性があるだろう。
実際、米国現地の金融情報サービス大手のブルームバーグによると、
『このトレンドが続くことで、2030年までにアメリカの新車のほぼ100%が電気自動車(EV)になる。』と言われているほどである。
また、テスラのリチウム精製事業によるメリットはこれだけではない。
リチウム精製事業によって、テスラがEVのバッテリーにおけるサプライチェーン*を掌握することになるからである。
*製造業における、「原材料調達・生産管理・物流・販売」までの一連の流れ。
サプライチェーンを掌握することで、コスト削減と供給の安定化を実現し、電気自動車(EV)市場での競争力を一層強化する可能性がある。
この記事には、『テスラが新しいリチウム精製工場の建設に着工し、今後100万台の電気自動車のサポートを目指す。』ということが書かれている。
これらの動きを見ると、テスラは自動車業界における地位をより強固なものにしようとしていることが見て取れるだろう。
つまりテスラは、今後“ソフトウェア”の提供者と”バッテリー素材”の生産者の両方の地位を確立すということである。
これによって、テスラは新たな収益源を開拓し、より強固なビジネスモデルを構築し、競争優位性を一層強めることが可能になるのだ。
もしかしたら、将来的には自動車産業全体を牛耳るかもしれない。
わたしは過去にテスラを推奨し、約919%上昇したが、
その時のテスラはEV市場に参入したばかりの成長段階であった。
しかし今のテスラは次の成長段階へと進んでいる。
今まで以上に大きなトレンドを起こす可能性も考えられるだろう。
引き続き、このメガトレンドに注目していきたい。
イアン・キング
P.S.
イアンさんは”最新のテクノロジーを持つ大きな株価上昇が期待できる銘柄”を見つけ出すプロ。
今まで25年以上のキャリアから、投資家に大きなリターンをもたらしてきました。
その中にはたった1銘柄、1取引、1年間で18,325%のリターンをもたらしたものもあります…
そんなイアンさんが「次に来る!」と分析した、